朝日新聞デジタルを読んでいたら、ベトナム人技能実習生の犯罪の裏には、その悲惨な労働環境があるという記事があった。
確かにそうだろうな、と思うんだよね。異本の建築会社とか、人を人と思っていないような扱いを実際するからね。そりゃ頭おかしくなりますわ。
しかし、そうなのだけど、日本に住む我々、日本人労働者の労働環境も実は負けず劣らず劣悪なわけじゃん。サービズ残業、過労死、低賃金、外国人どこから日本人も酷い労働環境の中で喘いでいる。
そういう観点に立脚すると、まだベトナムなら母国の存在する技能実習生の方が母国に帰ればなんとかなるという希望があるだけマシかもしれないよね。
さて、そういった状況なのだけど、なんで日本の労働環境が悲惨になるか? これを考えたい。外国人技能実習生は日本国内で転職ができない。例えば特定の農業の会社とか工事の会社でしか働けない。その会社がどんな悲惨なブラックでも逃げ出せない、だから、労働環境が悪くなる。
同時に日本人も終身雇用とか新卒一括採用という就職制度があるから、転職が難しい。結果、として会社は労働環境が劣悪でも社員が転職という形で逃げ出せないから劣悪な労働環境が温存されてしまって結果として日本全体の労働環境が酷いことになっている。
つまり労働者が転職ができない、会社間を移動できないというのが日本の劣悪な労働環境の最大の原因。
それで欧米社会の如き転職社会にすれば労働環境は良くなると思うのだけど、そのためには解雇規制の撤廃がいるわえなんだよね。つまり会社サイドが簡単に従業員を首にできる権利がないと、中途採用ができないから、雇用に流動性が生まれない。けれど、日本人は正社員を解雇できるようにする、っていうと脊髄反射で大反対をしちゃうんだよね。だから、結果として労働環境が酷いままになってしまうという。
この、正社員を解雇できる方が労働環境がよくなる、ということに気づけないと日本はずっと酷いままで変われないんだよね。
変われない。だから、どうしても、今の時代、解雇規制の撤廃が必要だと思うんだよね。■