コロナ・ウィルスが終息しなかったら、どういう社会になるのだろう。それを小説形式で考えたい。
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星野すずはMacBook Airを開き高校の授業にアクセスした。あの2020年のコロナ・ショックで社会は大きく変わった。
外出は危険とされ、ありとあるゆることがインターネットに置き換えられていった。学校教育もその一つだ。
すずは17歳の高校生で、高校はネットで授業が行われるN高校を選んだ。それは家からリモートで授業が受けられるからだ。
父はITのエンジニアで基本的に家で仕事をしていて居間のちゃぶ台でDELLのノートパソコンをいじっている。母は、介護士で基本的に外で仕事をしているので昼間は家にいない。
12時になった。すずは部屋から顔を出し台所で仕事をする父に「ご飯どうする?」と聞いた。父は「ウーバーイーツでマクドナルドにしよう」とメガネの角度を直しながらいった。「まって、ココイチのカレーがいい」すずは今日はカレーの気分だった。「じゃあ、それで」
しばらくしてカレーが配達され、居間けん父の仕事場のちゃぶ台で2人はカレーを食べた。「いつまで、こういうの続くんですかね? 父よ」「わからんな娘よ」2人はテレビをつけ、お昼のワイドショーを見ながら昼ごはんを続けた。
TVでは、女子アナが「今日のニュースは、東京工業大学で実験中の人型でAIを搭載したドローンの夢ちゃんが、人間を消滅させる、と置き手紙を残し大学から逃亡、Eスポーツ大会の結果、キングヌーのネットコンサートで興奮した女子大生がハッキング、などを送ります」と笑顔で言った。
ご飯を食べたあと父はちょっと走ってくるといって、ジャージに着替えNIKEのランニングシューズを履きランニングに出掛けた。
すずはカレーのトレイを片付け、午後の授業を受け始めた。英語の授業を受けながら、大学も通信制の大学をうけて父みたいなエンジニアにでもなるかね、などと考えた。
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どうなるか良くわからないけど、いろんなことがネットに変わっていくような気がする。どうだろうね。■