最近の医大入試の男女差別問題の根底にあるのは何か? と思った。
日本の昭和的価値体系を見ると、「男は稼いで家計をみる、女は子供を産んで家事育児をして家を守る」という完全、役割分担社会というもの。
その昭和的意識を社会が、今も共通意識として、どこかで共有しているんだと思うんだよね。
男は稼いでナンボ、女は子供を産んでナンボ、みたいな。
その前提があるから、仕事に出ようとする女性に差別が起こる。
逆に言えば仕事ができない男性は、非正規とかだと、結構、叩かれるわけじゃんね。
自民党の某政治家が言っていた、「女は産む機械」っていうのも、この価値観の表出だよね。この発言は裏を返せば、「男は稼ぐ機械」ということになる。男女はコインの裏と表のような関係性なんだろう、って思う。
だけど、若年層に行けば行くほど、昭和的価値観は、無くなってきている。女性でも医者や弁護士になって稼ぎたい人も多くいるし、男でも、家事育児したいってタイプも多くいる。
そうなってくると、価値観の衝突が起きる。
今だって、従来的な価値観の人もいるし、そうじゃない人もいる。そもそも、価値観が多様化していて、昭和的な価値観で、全体を制御できなくなっているんだと思うんだよね。
価値観が多様化しているなら、それに合わせて、社会全体が、多様な価値観を包摂できるシステムを形成していかない、とダメなんだろと思う。
今は、やはり価値観移動の過渡期なんだと思う。
いやでも、価値観は時代時代によって、常に変動しているわけで、その変動期で、
もう、なんのこっちゃい、という感じだと思う。
ただ言えるのは、価値観が多様化、していて、それを包摂していかないと、社会は回ってこないってことなんだと思う。
この価値の多様性のベクトルは、もう戻せない、と思うのだ。
引き返せないなら、いやでも進むしかないのだ。
人生と同じだよね。
もう、やるしかない。■